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【電験三種】理論科目攻略のカギは物理法則・物理量の定義にあり!~理論が苦手な人向けの勉強法について

【電験三種】理論科目攻略のカギは物理法則・物理量の定義にあり!~理論が苦手な人向けの勉強法について
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電験三種(第三種電気主任技術者試験)は【理論】【電力】【機械】【法規】の4科目について、すべてに合格すれば第三種電気主任技術者試験合格となります。

これから電験三種の勉強を開始される方の多くは、最初に【理論】科目から始めるケースが多いと思われます。

また、【理論】科目は他の科目に対する基礎となっている分野が多く、電験合格に向けて、まず【理論】をしっかりと理解することが必要不可欠と言っても過言ではありません。

しかしながら、この基本となっている【理論】科目が苦手という人も多いのではないでしょうか?

本記事では、【理論】科目がなぜ難しいのか?【理論】科目を攻略するにはどうすればよいのか?についてまとめたいと思います。

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電験三種【理論】ってどんな問題が出るの?

出題形式

A問題:14問
B問題:3問(×小問各2問)=6問
計20問の出題です。

B問題のうち問17、問18は選択問題となっており、2問のうちのどちらか1問を回答します。

1問あたり5点の100点満点です。

5つの選択肢から正答を1つだけ選ぶ五肢択一形式です。

100点満点中60点(6割)取れれば合格です。
年度により合格最低点が60点を下回る場合があります。

試験時間は90分です。(通常は、09:15~10:45)

出題範囲
  • 電磁気(電荷と電界、電磁作用)
  • 電気回路(直流、交流)
  • 電子回路(トランジスタの増幅回路、オペアンプなど)
  • 電気電子計測
傾向

知識を問う問題よりも計算問題のウエイトが大きいです。(約8割~9割が計算問題)

公式にただ当てはめて計算するだけの問題は殆どありません。
(公式の意味を正しく理解することが必要となります。)

計算問題にハマると、時間が足りなくなります・・・

高校物理の内容を理解していれば、合格点を取るのは十分可能と考えます。

電験三種【理論】って何で難しいの?

電験三種【理論】の難しいところは、以下に挙げる点だと思います。

  • 覚える公式が多すぎる
  • 公式の意味が判らない

覚える公式が多すぎる

電験三種【理論】の参考書を買って、いざ中を読んでみると日ごろ電気分野に馴染みが薄い人にとっては、数式が多くてうんざり!といった方も多いことでしょう。

電験三種【理論】の参考書の最初のページは、大体こんな感じかもしれません。

第一章 電荷と電界

注:以下、真空中または空気中にある点電荷について記載します。
(\(\varepsilon_0\) :真空の誘電率)

2つの静止している点電荷\(Q_1\)と\(Q_2\)との間に働く力:\(F\)は、次の式で与えられます。

$$F=\frac{Q_1Q_2}{4\pi\varepsilon_0r^2}$$

点電荷\(Q\)から距離\(r\)の点における電界の強さ:\(E\)は、次の式で与えられます。

$$E=\frac{Q}{4\pi\varepsilon_0r^2} $$

点電荷\(Q\)から距離\(r\)の点における電位:\(V \)は、次の式で与えられます。

$$V=\frac{Q}{4\pi\varepsilon_0r} $$

これらの式はとても重要なのでしっかり覚えましょう!!

ぽかーん・・・ (´・ω・`)知らんがな

のっけから公式のオンパレードです。

いきなり多くの数式がただ単に並んでいるだけだと、内容が非常に理解し辛く、また覚えるのも大変です。

電験三種の資格取得に向けて最初の入口からこのような感じだと、せっかく参考書を買っても一気にやる気が無くなってしまい、電気の勉強に対して苦手意識を持ってしまいがちになります。

公式の意味がわからない

先ほどの、2つの静止している点電荷\(Q_1\)と\(Q_2\)との間に働く力\(F\)を例に挙げてみます。

いきなり、何の前振りもなく

2つの静止している点電荷\(Q_1\)と\(Q_2\)との間に働く力\(F\)は、

$$F=\frac{Q_1Q_2}{4\pi\varepsilon_0r^2}$$

になります。

と言われても、この公式が意味するものが何なのかが判らないと、ただ式を丸暗記するだけになってしまい、せっかく公式を覚えたとしてもすぐに忘れてしまうことになってしまいがちです。

このように【理論】科目を難しいと感じさせている原因に対して、攻略に向けた勉強法について以下にまとめてみます。

電験三種【理論】攻略に向けた勉強法について

公式は覚えない! 物理法則・定義を数式に置き換える

公式の丸暗記はその場限りでしか有効ではありません。また、丸暗記による記憶はすぐに薄れていってしまいます。

やっさん

特に中高年に差し掛かると、老化による記憶力の衰えがより顕著になってしまいます!

その為、公式の意味する内容を物理法則や物理量の定義に置き換えて覚えることが有効です。

たとえば、

クーロンの法則

二つの電荷に働く反発または引き合う力が、それぞれの電荷の積に比例し、距離の2乗に反比例するという法則

これを公式に書き換えてみます。

点電荷\(Q_1\)と\(Q_2\)が、距離\(r\)離れて位置する場合、二つの点電荷の間に働く力\(F\)は、

$$F=K \frac{Q_1Q_2}{r^2}$$

となり、この\(F\)がクーロン力となります。

力の向きは、点電荷\(Q_1\)と\(Q_2\)の同符号であれば反発力、異符号であれば吸引力が働きます。

それぞれの電荷の積、\(Q_1Q_2\) に比例するので分子に、

距離の2乗 \(r^2\) に反比例するので分母に置かれ、比例するための \(K\) が比例定数となります。

真空中または空気中の場合、
(\(\varepsilon_0\) :真空の誘電率)と置くことにより、比例定数:\(K\) は

$$K=\frac{1}{4\pi\varepsilon_0}$$

とすることが出来ます。

すなわち、

$$F=K \frac{Q_1Q_2}{r^2}$$

の公式は、クーロンの法則をそのまま数式に置き換えただけに過ぎません。

公式を丸暗記するのに対して、法則を正しく理解してさえいれば公式の意味をおのずと理解できるのではないでしょうか?

ちなみに、クーロンの法則で表せられる式は、どこかで見覚えがあるといった方もおられるのでは無いでしょうか?

そうです! あの、万有引力の法則の式

$$F=G \frac{M_1m_1}{r^2}$$

と殆ど形が同じなのです。

このように物理法則を正しく理解することが出来れば、おのずと公式を正しく導く事が出来ます。

電界の定義

正の単位電荷量をもつ電荷を静止させて置いたとき、その電荷に生じるであろう電磁気的な力を、その点における電界(=電場)と定義する

先ほどのクーロンの法則の式を考えてみましょう。

2つの静止している点電荷\(Q_1\)と\(Q_2\)との間に働く力\(F\)は、

$$F=\frac{Q_1Q_2}{4\pi\varepsilon_0r^2}$$

となることは説明しました。

次に、電界の定義として、

正の単位電荷量をもつ電荷を静止させて置いたとき、その電荷に生じるであろう電磁気的な力を、その点における電界(=電場)と定義する

としています。

クーロンの法則の公式における\(Q_2\)を単位電荷である+1[C]とし、また、\(Q_1\)を\(Q\)とすると、電界の定義より

$$E=\frac{Q×1}{4\pi\varepsilon_0r^2}=\frac{Q}{4\pi\varepsilon_0r^2}$$

が導かれます。

また、クーロン力と電界の関係について、

\(Q_1\)によるを\(Q_2\)点上の電界の強さを\(E_1\)とすると、

$$F=Q_2E_1$$

となり、クーロン力=電荷×電界の強さ 

$$F=QE$$

の関係があることがわかります。

電位の定義

電位は電界に逆らって、単位電荷の点電荷を無限遠方の点からその点まで運ぶのに必要な仕事である。

これを数式で表してみましょう。

点電荷の中心から\(r\)離れた位置における電位\(V\)は、

$$V=-\int_{\infty}^{ r }E dr=\frac{Q}{4\pi\varepsilon_0r} $$

※但し、点電荷の大きさは極めて小さいとする

で表されます。

いきなり積分記号が出て来ましたが心配する必要はありません。

この式が意味する内容は、

『単位電荷に働く力に逆らって、無限遠から距離\(r\)離れた位置まで動かすのに必要な仕事』を表したもの

といった感じの理解で構いません。

電位の定義を数式化することにより、

$$V=\frac{Q}{4\pi\varepsilon_0r} $$

が導かれることがわかります。

このようにクーロンの法則電界の定義電位の定義より電磁気の基本公式を表すことが出来ました。

物理量の定義を理解する

電界の定義、電位の定義における物理量を例に説明します。

例えば、電界の強さは単位電荷当たりのクーロン力であるため、電界の大きさは(力/電荷)となり、単位は[N/C]になります。

また、電位の単位は[V]ですが、同時に単位電荷あたりの仕事なので電位は(仕事/電荷)となり、単位は[J/C]となります。

つまり、1[V]は1[J/C]と表すことができます。

仕事の単位[J]は1[N]の力を加えて物体を1[m]動かした場合のエネルギーに等しいので、

1[J]=1[N・m]と表すことが出来ます。

まとめると、

1[V]=1[J/C]=1[N・m/C]

より

1[V/m]=1[N/C]

となり、

[V/m]=[N/C]

と置き換えられ、いずれも電界の強さの単位となります。

このように物理量の定義から単位を導くことは非常に重要であり、【理論】科目攻略のための基本と言えます。

【理論】科目における電磁気学の基礎の分野においては多くの物理量が出てくるため、それぞれの定義や単位を正しく理解する必要があります。

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  • 公式は覚えない! 物理法則・物理量を数式に置き換える
  • 物理量の定義を理解する

今回はここまでとさせて頂きます。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。