エネルギー管理士・技術士 PR

【マイナー資格?】エネルギー管理士試験ってどんな試験?~エネルギー管理士試験[電気]の出題問題と免状交付申請について

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電験の資格取得を目指している方の中には、エネルギー管理士試験[電気]の受験を考えている方も多いのではないでしょうか?

エネルギー管理士試験[電気]は電験2.5種と言われることもあり、電験三種と非常に関連性が高い試験です。

その一方で電験に比べてやや知名度が低く、マイナー感が否めないのも事実です。

電験三種に対してエネルギー管理士試験について詳しく解説されてるサイトは、どちらかというと数も多くなく、あまり目にすることは少ないのでは無いでしょうか?

この記事ではエネルギー管理士試験[電気]の詳細と試験合格後の免状交付申請について、自身の経験を元に解説していきます。

【目指せ!ダブル合格】エネルギー管理士試験[電気]合格ための攻略ポイントと電験三種との比較について徹底解説
【目指せ!ダブル合格】エネルギー管理士試験[電気]合格ための攻略ポイントと電験三種との比較について徹底解説電験三種とエネルギー管理士試験[電気]は、毎年ほぼ同じ時期に試験が行われ、また出題範囲が非常に類似している事が特徴として挙げられます。 電験三種 & エネルギー管理士試験[電気]ダブル合格を目指すための攻略ポイントについて、自身の経験を元に解説をします。...

エネルギー管理士試験について

エネルギー管理士試験(令和4年度[第44回]受験の手引)の概要については、こちらに掲載されています。

令和4年度 エネルギー管理士試験は、令和4年7月31日(日)に実施されました

以下に、エネルギー管理士試験の内容について解説していきます。

受験資格について

エネルギー管理士試験の受験に際して資格の制限はありません。(誰でも受験可能です)

分野専門区分について

エネルギー管理士試験は、必須基礎区分(課目Ⅰ)と、専門区分(課目Ⅱ~課目Ⅳ)の合計4課目を受験します。

専門区分は【電気】区分と【熱】区分の二種類があり、どちらか一方を選択して受験します。(両方同時に受験することは出来ません)

※以下、本記事では[電気]区分で解説することと致します。

合格基準について

課目Ⅰ~課目Ⅳに対して合格基準( 配点の60% ) 以上の得点を得て、選択した全課目が合格基準以上の受験者を試験合格となります。

また、電験と同様に受験した年度を含み3年間の課目合格制度があります。

※基本的には合格最低点引き下げ(調整)は無いようです…

受験手数料

専門区分に関わらず、17,000円です。

やっさん

電験に比べるとお高い!

試験地

札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、富山市、大阪府、広島市、高松市、福岡市、那覇市の計10地区で実施されます。

やっさん

電験に比べると、試験会場が少ないです。
遠方から受験される方は前泊も必要になるかもしれません。

エネルギー管理士試験の試験問題について

エネルギー管理士試験[電気課目]について、試験問題の内容について解説していきます。

過去の試験問題(H22年~R03年)については、こちらに掲載があります。(引用元:ECCJ 省エネルギーセンター / エネルギー管理士 / 過去の試験問題 )

また、今年度(R04年)の試験問題については、こちらに記載があります。(引用元:ECCJ 省エネルギーセンター / 令和4年度 第44回エネルギー管理士試験 標準解答)

注意点として、試験時間(時限目)と課目の数字が一致していません。

下記の課目Ⅰ~課目Ⅳに対し、実際の試験は、

課目Ⅰ→課目Ⅲ→課目Ⅳ→課目Ⅱ

の順で受験します。

課目Ⅰ(エネルギー総合管理及び法規)

試験時間(令和4年度実施時)

1時限目 9:00~10:20(80分)

試験問題(計200点満点)

課目Ⅰについては、[熱分野]、[電気分野]どちらも共通の問題となります。

  • 問題1:エネルギーの使用の合理化等に関する法律および命令(配点計50点)
  • 問題2:エネルギー情勢・政策、エネルギー概論(配点計50点)
  • 問題3:エネルギー管理技術の基礎(配点計100点)

※いずれもマークシート方式による解答です。(計算問題は計算結果を指数表記で示し該当する数字をマークします。)

問題1:エネルギーの使用の合理化等に関する法律および命令

法律の目的や、定義、基本方針について出題されます。

また、特定事業者(年度のエネルギーの使用量の合計が一定以上)が設置している工場等において、選任すべきエネルギー管理者、およびエネルギー管理員の人数を求める問題が毎年必ず出題されます。

毎年、同じような内容で出題されるので、過去問を繰り返し解くことで十分対応可能です。

問題2:エネルギー情勢・政策、エネルギー概論

日本,世界のエネルギー情勢に関する問題、一次エネルギーの動向、長期エネルギー需給見通し、エネルギー基本計画等から出題されます。

2011年の東日本大震災以降、エネルギー政策について今後も政府の見直しが適宜入る可能性もあり、最新の動向に目を向けて置く必要があります。

エネルギー概論については、物理、化学に関する基本公式を知っていればまず解答できる内容です。

問題3:エネルギー管理技術の基礎

基本理論については、問2:エネルギー概論と同様、物理、化学に関する基本公式で十分対応可能です。

またエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断基準(以下、判断基準)からの主題が例年6~10問程度出題されます。

判断基準は、基準部分と目標部分とで構成されています。殆ど用語に関する穴埋め問題なので、キーワードを抑えておけば十分対応可能です。

課目Ⅱ(電気の基礎)

試験時間(令和4年度実施時)

4時限目 16:20~17:40(80分)

試験問題(計150点満点)

  • 問題4:電気及電子理論(配点計50点)
  • 問題5:自動制御及び情報処理(配点計50点)
  • 問題6:電気計測(配点計50点)

※いずれもマークシート方式による解答です。(計算問題は計算結果を指数表記で示し該当する数字をマークします。)

問題4:電気及電子理論

単相交流、三相交流に関する出題が多いです。

計算がやや複雑ですが、基本的に誘導があるので、最初から落ち着いて解けば得点を稼ぐことが出来ます。

注意点としては、最初の問題を間違えたために、その後の問題も連鎖的に間違って全滅…といったパターンになりがちなので、注意して解答する必要があります。

問題5:自動制御及び情報処理

フィードバック制御系の伝達関数やラプラス変換、定常特性を求める問題等から出題されます。

電験二種2次試験【機械・制御】の問題に近いですが、難易度は圧倒的に易しいです。

また、コンピュータシステムに関する問題も出題されます。ほとんど知識問題なので知っていれば解答できる内容です。日ごろからコンピュータに関する知識を身に付けておけば十分に対応可能と言えます。

問題6:電気計測

電験三種【理論】の電気計測の分野とほぼ類似します。

電流計、電圧計、電力計などからの出題が多く見られています。

オシロスコープや温度計、流量計などの基本原理や特徴について出題されることもあり、色々な計測器についての知識を問われる問題も多く出題されます。

課目Ⅲ(電気設備及び機器)

試験時間(令和4年度実施時)

2時限目 10:50~12:40(110分)

試験問題(計200点満点)

  • 問題7、8:工場配電(配点計50点×2=100点)
  • 問題9、10:電気機器(配点計50点×2=100点)

※いずれもマークシート方式による解答です。(計算問題は計算結果を指数表記で示し該当する数字をマークします。)

問題7、8:工場配電
問題9、10:電気機器

電験の【電力】【機械】【法規(電気施設管理)】に近い分野から出題されます。

誘導機、同期機、変圧器、パワーエレクトロニクス分野からの出題が多いです。

電気施設管理については、負荷率、変圧器の全日効率、力率改善による総合力率などの計算問題も頻出です。

計算問題は電験二種2次試験程度の問題も出題されますが、誘導があるので、落ち着いて解答し取りこぼしを防ぐことが重要です。

近年のトレンドより、電力負荷平準化やデマンドレスポンス、分散型電源の系統連系などもからの出題も目立ってきてます

エネルギー管理士試験は、どちらかというとエネルギーを使用する側に必要な知識を問う問題なので、エネルギーを作る発電に関する問題はほとんど出題されていません

課目Ⅳ(電力応用)

試験時間(令和4年度実施時)

3時限目 14:00~15:50(110分)

試験問題(計200点満点)

  • 問題11、12:電動力応用(配点計50点×2=100点)
  • 問題13:電気加熱(配点計50点)※
  • 問題14:電気化学(配点計50点)※
  • 問題15:照明(配点計50点)※
  • 問題16:空気調和(配点計50点)※

※問題13~16から2問を選択

※いずれもマークシート方式による解答です。(計算問題は計算結果を指数表記で示し該当する数字をマークします。)

問題11、12:電動力応用~必須問題

電動機(誘導機、同期機)の基本理論や、クレーンや巻き上げ機の動力計算、トルク計算、ポンプやファンの特性、効率、流量制御などから出題されます。

ここで、ポンプやファンの制御に関する問題は電験では出題されないので、個別に対策が必要になります。

課目Ⅳ(電力応用)における、問題11、12は、年度によって当たりハズレが大きいと言えるでしょう。

特に、

は過去問でも殆ど目にする事のない出題内容となっており、受験生を非常に悩ませたのではないでしょうか?

加えて、どちらの年度もポンプの流量制御に関する問題が出題されています。

ポンプやファンの流量制御に関する問題はある程度パターン化されているようにも見えますが、電験での出題がされることは極めて少なく、電験に特化した準備を進めてきた受験生にとっては、まさに出鼻をくじかれた方も多いことでしょう。

課目Ⅳの問題11,12はハズレの年度になるケースがありますが、こればかりは運任せになりそうです。

問題13:電気加熱、問題14:電気化学、問題15:照明~選択問題

電験の【機械】科目に出題される内容とほぼ同じです。

知識問題で出題される用語はやや専門性が高いものもありますが、マークシートなのでほぼ絞り込めると思います。

  • 問題13:電気加熱

は時々、特殊な問題が出題されることもあるように感じます。

ので、個人的には、

  • 問題14:電気化学
  • 問題15:照明

の選択がおススメと考えます。

問題16:空気調和~選択問題

問題読んだこともありません…(というか、殆ど理解出来ません。)

電験の勉強をされている人はほぼ選択しないのではないでしょうか?

ということで、解説できませんので割愛します。申し訳ありません。

エネルギー管理士免状の交付について

エネルギー管理士試験に合格しただけでは、エネルギー管理士の免状を取得することは出来ません。

エネルギー管理士免状は、以下のいずれかに該当する者が、免状交付申請を行うことにより交付を受けられます。

  1.  「エネルギー管理士試験」に合格し1年以上の実務経験がある者
  2.  実務経験3年以上の者で「エネルギー管理研修」を修了した者

すなわちエネルギー管理士資格の取得方法として、次の2通りの方法があるということになります。

  1. エネルギー管理士試験に合格することによる取得方法
  2. エネルギー管理研修を修了することによる取得方法

エネルギー管理士資格の取得方法(一般財団法人 省エネルギーセンター『エネルギー管理士について』より)

エネルギー管理士免状の所有者をエネルギー管理士といい、エネルギー管理者等に選任することができます。

エネルギー管理士免状の交付に関するご案内はこちらに記載があります。(引用元:ECCJ 省エネルギーセンター / エネルギー管理士免状の交付申請について / 免状再交付申請について)

エネルギー管理士試験に合格することによる取得

私がエネルギー管理士資格を取得したのはこちらの方法です。

受験申込みから免状取得までの流れ(フロー図)はこちらです。

費用

  • 受験手数料:17,000円
  • 免状交付手数料:3,500円

期間

  • 実務経験:1年
  • 試験日:1日、
  • 免状交付申請~交付まで:約2~3か月

難易度

中~高程度(試験合格にはそこそこ勉強時間が必要です)

エネルギー管理研修制度を終了することによる取得

受験申込みから免状取得までの流れ(フロー図)はこちらです。

費用

  • 受講料:70,000円(結構高い!😲)
  • 免状交付手数料:4,800円

期間

  • 実務経験:3年
  • 研修日程:6日間(講義)、1日間(修了試験)
  • 免状交付申請~交付まで:約2~3か月(※試験合格による取得の場合と同等と予想)

難易度

中程度(修了試験問題例

実務経験

エネルギー管理士の資格取得(免状交付)にあたり、エネルギーの使用の合理化に関する実務申請が大きなハードルとなってる方もおられるのではないでしょうか?

実務の内容の記載についてはこちらにありますが、対象となる設備は以下のようなものが挙げられています。


(対象設備の例)
熱の場合:
ボイラー、ボイラー関連設備、蒸気原動機、蒸気輸送装置、貯蔵装置、ドレン回収装置、工業炉、蒸留装置、蒸発装置、濃縮装置、乾燥装置、加熱装置、熱 交換器、乾留装置、ガス化装置、冷凍設備、空気調和装置、内燃機関、ガスタービン等

電気の場合:
発電設備、送電設備、受電設備、変電設備、配電設備、電動力応用設備、電気 加熱設備、空気調和設備、電気化学設備等

勤務先の職場が工場や、発電所、プラントなどであればこのような設備は身近にあるのかもしれませんが、私自身が免状交付申請時は商社に勤務しており、身近にエネルギーを消費する設備等がありませんでした。

また、照明設備の操作についても、『単にスイッチの ON、OFF では認められません。』とあるので、オフィスの照明の電源操作だけだと認められない可能性があります。

その為、私の場合は『空気調和設備の運転・操作・管理』の内容で申請し、無事免状を交付されることが出来ました。

実務証明は設備の所有者(オーナー)が証明者になるので、勤務先の事業所(事務所)の所長などに掛け合えばなんとかなります。

(実際、私の場合もそうでした。会社としても不利益になるような話ではないので、反対されることはありませんでした。)

※令和3年1月時点で、証明者の捺印は不要となったようです。

実務申請が出せない事によりエネルギー管理士の免状取得が出来ていない方は、ダメもとで会社に掛け合ってみる事をおススメします。

まとめ

エネルギー管理士試験について

  • エネルギー管理士試験は、電験に比べて受験手数料も高めであり、試験会場の数も少ない。
  • エネルギー管理士試験[電気課目]は電験の出題内容に非常に類似している。
  • 電験三種と比べ、出題範囲が狭いため的を絞りやすい。
  • 電験三種と比較して計算問題の難易度はやや高めの傾向にあるが、誘導に従って解くことが出来る。
  • 解答はマークシート方式であり、選択肢もかなり絞られるため電験よりも解きやすい問題も出題される。

エネルギー管理士免状交付について

  • エネルギー管理士試験合格だけでは、エネルギー管理士の資格免状を得る事は出来ない。
  • エネルギー管理士の免状交付の為の実務経験は、オフィスのエアコンのOFF/ONで認可される場合もある。
  • エネルギー管理士の免状交付の為には、試験合格と研修終了の2通りの方法があるが、試験合格の方が費用も時間も抑える事が出来る。

今回はここまでとさせて頂きます。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。